vol.86 - 脂肪摂取はエネルギーロスが起こりにくい

要点のまとめ

  • 脂肪はエネルギー効率がよいので体脂肪として蓄積される
  • 食品の脂肪が体脂肪になるときにはエネルギーロスは少ない
  • エネルギーロスは糖質とたんぱく質のほうが大きい

脂肪と糖質のエネルギーロス

体脂肪の蓄積量の変動は、エネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスだと一般に説明されている。また、エネルギー摂取量が同じであれば、同じように体脂肪が蓄積されると説明されることも多いが、必ずしもエネルギー摂取量と蓄積される体脂肪の量が比例するわけではない。

食事で摂ったエネルギー源の糖質、脂質、たんぱく質は、エネルギーとして身体に蓄積されるときには、脂肪細胞の中に体脂肪として蓄積される。たんぱく質と糖質は1gあたり約4kcalのエネルギー量があるが、脂肪は1gあたりが約9kcalと2倍以上のエネルギー量がある。

中性脂肪に変換することで、少ない容積で多くのエネルギーを蓄えることができる。食品に含まれる脂肪が体脂肪としての中性脂肪に合成されるときには、似たような構造に変換されるため、脂肪合成に使われるエネルギー量は少なく、エネルギーロス率は約3%。

それに対して、たんぱく質と糖質が中性脂肪に合成されるときには、異なる形に変換されるため、エネルギーロス率は糖質で約20%、たんぱく質で約23%にもなる。同じエネルギー量の食品でも、体脂肪として蓄積されるときには20%前後のエネルギー量の差が生まれることになる

用語解説

エネルギーロス

全エネルギー量のうち、実際に使われなかったエネルギーの損失のこと。食事で摂るエネルギーについては、体脂肪として蓄積されないエネルギーを指す。

Q&Aコーナー

脂肪が多く含まれた食品を食べなければよいですか?

脂肪が多い肉類や揚げ物、炒め物は、エネルギーロス率が低いので、どうしても太りやすくなります。しかし、脂肪には身体の中では合成されないために食品から摂らなければならない必須脂肪酸があります。これだけを摂らないといけないので、脂肪が含まれた食品を食べないというのではなく、減らして食べるようにします。

エネルギーロス率が高い脂肪はありますか?

食品に含まれる脂肪はエネルギーロス率が低いので、ロス率が高い脂肪というのはありません。しかし、脂肪が分解されやすいと、それだけエネルギーとして使われるので、分解されやすい魚の油や植物油は摂ってもよい脂肪といえます。動物の肉に含まれる脂肪は、肝臓で蓄積されるタイプの脂肪に合成されやすいので、これらの脂肪を減らすようにします。

脂肪を多く摂ってもロス率を高くする方法はありますか?

エネルギーロス率は、肝臓で脂肪に合成されるときに使われるエネルギーの割合を指しているので、脂肪のロス率を高める方法はありません。ただ、食事で摂った脂肪を減らす方法はあります。それは脂肪を吸着して吸収されにくくする水溶性食物繊維です。キチン・キトサンなどのサプリメントにも、その働きがあります。

脂肪が含まれた食品を食べても太らないようにする方法はありますか?

脂肪を吸着して吸収されにくくする方法のほかに、カルシウムを多く摂る方法もあります。脂肪を分解して吸収されやすくする胆汁酸はカルシウムが多くあるとカルシウムと結合して脂肪の分解作用が低下します。カルシウムが多く含まれる乳製品や小魚では効果が出ない人の場合は、サプリメントを活用する方法もすすめられます。

《監修:NPO法人日本メディカルダイエット支援機構》
《イラスト:日暮ろこ子》

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