ぬるめのお湯で身体の芯まで温めよう

ぬるめのお湯で身体の芯まで温めよう
この記事の概要
  • 筋肉や内臓は温まっているときにエネルギー代謝が高まる
  • 熱めの温度での入浴は身体の奥まで温めにくい
  • ぬるめの温度で長めにお湯につかるとエネルギー代謝が高まる

身体の中で大きなエネルギーを作り出している筋肉や肝臓などは、血液が多く送り込まれて温まっているときには働きがよくなって、作り出されるエネルギーの量も増えていく。

血液を多く送り込むためには有酸素運動は効果的だが、歩く機会を増やすことは、なかなかできないという人は多いはず。

誰もが毎日、行っていることで血液循環がよくなれば簡単でよいが、それに適しているのは入浴の活用。身体が温まれば血流が高まるからと熱めのお湯に入ると、熱を急に中に入れないように皮膚が引き締まるために熱が伝わりにくくなり、身体の芯までは温まらなくなる。

38~40℃程度のぬるめのお湯で長めに入っていると温熱がジワジワと芯まで伝わり、身体の奥を通っている血液の温度を温め、血流も盛んにしていくことができる。

その結果、筋肉や内臓に送られる血液も増えていくので、エネルギー代謝を高めることができる。

季節によっては40℃以下のお湯では少し寒さを感じることもあるが、10~15分も肩までつかっていると血流が盛んになって、汗の量も増えて、身体の中から温まっていることを感じることができる。

浴室から出てからも血流を保つように、身体を冷やさないようにすることも忘れないように。

用語の解説

身体の芯

身体の奥の大切なところという意味で、奥の筋肉や内臓を指している。弱めの温度や遠赤外線は奥の方まで時間をかけることで熱が伝わりやすい。血流をよくすることで温かな血液を内臓に多く送り、身体の中心部から時間をかけて徐々に温めていくことができる。

よくある質問

10分くらいの有酸素運動でも血液循環はよくなりますか?

有酸素運動を終えると急に血液の流れが元の状態に戻るわけではなく、徐々に低下しながらも血流が盛んな状態は保たれています。10分間の有酸素運動であっても、心拍数が高まり、血流が盛んになっていれば、運動後も血液循環が盛んな状態が引き延ばされています。

熱めのお湯に入ったら身体が芯から温まらないのですか?

お湯の温度が高いほうが身体は温まりそうな印象がありますが、急に高い温度が体内に入ってこないように皮膚が引き締まります。そのために身体が温まりにくくなっています。低めの温度のお湯の中に長めに入ったほうが、身体を芯から温めて、冷めにくくすることができます。

短い時間の入浴でも身体を温める方法はありますか?

入浴の前にシャワーで先に身体を温めておくと、熱めのお湯に入っても皮膚が引き締まりにくく、短い時間であっても温まりやすくなります。浴室の温度が低いと温度差から皮膚が引き締まりやすくなるので、寒い季節には浴室内を温めておくと、入浴での温熱効果が高まります。

入浴で温めた腸を冷やさないためには何をすればよいですか?

身体が温まって腸の血流が盛んになってあとに、腸の温度を保つためには、腹部の温度だけでなく、放熱が盛んな背中や足を冷やさないようにすることです。足の筋肉を動かすことで盛んになった血流を長く保つことができます。入浴後に歩くのが大変なら、屈伸運動をして血液を勢いよく送るようにします。

腸を温めやすい入浴に適した時間はありますか?

食後には腸に血液が多く送られる印象がありますが、先に血液が多く送られるのは消化をしている胃です。胃に血液が多く集まった分だけ、腸の血流は低下しています。食後のほうが腸を温めるタイミングのように思われがちですが、入浴では水圧によって胃が圧迫されて消化に影響を与えるので、食事の前の時間か、食後2時間ほどしてから入浴するようにします。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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